一八九七年頃、世界の地理学会では、ロプ・ノールがタリム河下流の何処に位置したか、と言うことが盛んに議論されていた。 ロプ・ノールとは、タリム盆地のタクラマカン砂漠に、かって存在した塩湖で、後に[さまよえる湖]として知られるようになった著名な湖(みずうみ)のことである。紀元前一世紀頃の漢の時代には... 続きをみる
2021年7月のブログ記事
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二千三年の十二月、中国文物考古学研究所のグループが、タクラマカン砂漠を、西に向かって走っていた。目指すは古い都の廃墟、小河墓遺跡である。発掘隊長は、イディリス・アブドゥラスル。 タクマラカン砂漠での言い伝えでは、遺蹟を荒したり、遺物を持ち去ろうとする者には呪いがかかるという伝説がある。 千の棺... 続きをみる